スポーツ、武道、ダンスなど、あらゆる競技でハイパフォーマンスになるのに重要とされている中心軸。

では、何故、中心軸ができるとパフォーマンスが高まるのでしょうか?

筋肉と骨格は影響しあってる

カラダは、『骨格』という構造を、『筋肉』という機能が支えていて、骨格を筋肉が動かすことで、カラダの動きは作られています。
そのため、骨格と筋肉は、お互いに深く影響しあっているのです。

例えば、骨格に偏りがあると、一部の筋肉郡に継続的に負荷がかかり、硬直を起こします。
筋肉郡が硬直すると、骨格を正しい状態に保ったり、スムースに動かすことができなくなるので、更に骨格の偏りが強化されたり、別の部位に偏りが起こります。つまり、骨格の偏りの連鎖が起こるのです。

逆の相関関係もあり、特定の筋肉郡に硬直があると、骨格に偏りが起こります。
骨格に偏りが起こると、それを支えるために筋肉郡の硬直が強化されたり、別の筋肉郡が硬直を起こします。つまり、硬直の連鎖が起こるのです。
筋肉と骨格

骨格と筋肉の間で、骨格の滞りや筋肉の硬直の連鎖が起こると、当然、カラダは本来の動きができなくなり、動きのパフォーマンスは落ちてしまいます。

中心軸は特別なものじゃない

骨格と筋肉が正しい状態になると、体の各部位の重心点が整い中心線のできた、いわゆる「正しい姿勢」になります。
具体的には、立位の場合、耳、肩、腰、膝、脛の5点を学ぶラインが床とまっすぐに並び、背骨の生理的なS字カーブが作られているのが正しい姿勢です。
重心と筋肉と骨格

橫から見た中心線
 

正しい姿勢になると、武道で言うところの骨で立っている状態になります。
この状態になると、骨格を支えるのに、ほとんど筋肉を使う必要が無いため、常時、筋肉はリラックスした状態になり、硬直が起こることは有りません。硬直が無いと、筋肉は滞りなく、非常にスムースに動くことができます。
そして、活動時には、このスムースに働く筋肉の機能を、カラダを動かすことに集中して使うことができる。
しかも、骨格に偏りが無いので、構造的に非常にスムースに動く状態になっている。

そうなると、動きのパフォーマンスが高まるのです。
中心軸とパフォーマンス

中心軸を、特別なもののように考えている人が多いのですが、そうではありません。
筋肉に硬直が無く、骨格に偏りがない状態というのは、人間のカラダが本来あるカタチです。
本来あるカタチになることで、本来持っている能力が発揮されるとパフォーマンスが向上する。
本来あるカタチを取り戻すだけなので、中心軸は、誰もが自分のものにできるものなのです。