疲労とパフォーマンス 3/3

最新のスポーツ医学では、疲れは、筋肉と神経の使いすぎや不具合によって体の機能に障害が発生している状態で、体だけでなく、脳からも生じる現象だと考えられています。

疲れが起こる原因には様々なものがありますが、栄養素の欠乏や体温低下などがなく、人体が生化学的に正常に機能しているというという状態であるなら、次のようなものが挙げられます。

【疲れの原因】

1.筋肉と神経の酷使

筋肉に能力を超えた負荷、もしくは、継続的に酷使し続けると筋肉が疲弊します。
それから、筋肉を酷使すると、筋肉を動かしている中枢神経と末梢神経も疲弊し、脳が疲労状態になり、疲れが起こります。
また、過度や継続的な精神的ストレスは、筋肉の緊張を引き起こすので、その結果、脳を疲労させ、疲れを感じるようになります。

2.休息の不足

筋肉、神経、脳に負荷がかかることで受けたダメージを回復する休息が不足すると疲れを感じるようになります。
筋肉や脳にかかった負荷を解消する代表的な方法は睡眠ですが、睡眠不足になると、体がだるい、重い、すっきりしていない状態になります。

3.姿勢の歪み

歪んだ姿勢(背骨の生理的湾曲が崩れた姿勢)になると深い呼吸ができなくなり、全身に供給される酸素量が減少します。
また、体のバランスを取るのに筋肉が使われるのと、体を動かす際に、正しい姿勢に比べて筋肉にかかる負荷が増えます。
こういった筋肉の緊張も疲労をお引き起こしますが、これに加え、筋肉の緊張状態(交感神経優位)が続くと、副交感神経への切り替わりが上手くできず、休息をとっても効果的に全身が休まらなくなってしまい、疲れが引き起こされます。

疲労とパフォーマンス 3/3

これらが、疲れの原因です。

以前にコラムでお話した、米国で最強のアスリート集団と賞されるスタンフォード大学では、スタンフォード流トレーニング3つの基本として、「マインドセット(目標設定と到達するための方法の決定)」「ハードワーク(一生懸命練習や試合を行う)」「リカバリー(しっかり回復する)」を挙げています。

一見、トレーニングと関係のないように見える「リカバリー」をトレーニングの基本の中に入れているのは、疲れがパフォーマンスの向上と怪我のリスクを軽減に深く関係しているからです。

そして、その取り組みとして、同大学では、選手の姿勢を改善するための呼吸や体操に積極的に取り組んでいるのです。