疲労とパフォーマンス 1/3 

「パフォーマンスを高めるのに何をすればいいのか?」
そう聞かれたら、まず思いつくのは、正しいフォームを身に着けたり、筋肉量を増やすなど、練習やトレーニングをすることでしょう。

しかし、誰もが、疲れている時に思うように体が動かなかったり、能力を発揮できないと言った経験はしたことがあるはず。

この疲れをブレーキ。そして、練習やトレーニングがアクセルだとするなら、パフォーマンスを高めるには、ブレーキを外してアクセルを踏むことが大切なのです。

スタンフォード大学で、スポーツ医局アソシエイトディレクター、アスレチックトレーナーをしている山田知生氏は、著書「スタンフォード式疲れない体(サンマーク出版)」の中でパフォーマンスを高めるカギは疲労を無くしていくことだと述べています。

ちなみに、スタンフォードは、全米大学スポーツランキング23年連続総合1位。リオ五輪で27個のメダル獲得、プロアスリートを多数輩出など、世界最強のアスリート集団と称されている大学です。


※スタンフォード大学スポーツチームの画像

同氏によると、疲れは「試合に勝てない」「実力が発揮できない」「怪我・故障が起こる」といったアスリートが絶対に避けたい3つの状態を招くそうです。

例えば、疲労が取れてない状態のひとつである「寝不足」の人に、動体視力のテスト(アイトラッキングテスト)を行うと、通常時に比べて成績が著しく下がります。しかも、その際の視線の動き(アイトラッキング)は脳震盪を起こしている人と酷似している。

脳震盪を起こしているのと同じような状態では、試合に勝つことも、実力を発揮することもできないし、怪我のリスクも高まって当然ですね。

この他にも、疲れとパフォーマンスの関係を調べたテストは多数行われており、両者には明確な因果関係があることが分かっています。

厄介なのは、スポーツや運動をしている人の中で、「疲れ」というものを、重視していない人が少なくないことです。

疲れが数値化することができず、体が重い、だるい、すっきりしない…と言った状態だけがあるので、「感覚的なモノ」だと認識してしまっている人が多いのです。

その結果、体が重い、だるい、すっきりしないなんて、気の問題だ……と疲れを解消しないまま、練習やトレーニングを行い、フォームを崩してたり、怪我や故障をしてしまったりするのです。
特にスタンプになると、焦りがあるので、疲れていても無理をして練習し、負のスパイラルに陥るパターンが多いですね。

疲れは、パフォーマンスの低下を招くだけでなく、怪我や故障のリスクを高めるものなので、しっかり解消していきたいもの。
そのためには、疲れの正体を知ることが大切なのです。