中心軸ができると、筋肉のロスがなくなるため、動きのパフォーマンスが向上します。
トップアスリートは、どんな動きをしているときでも中心軸がブレることがありません。
では、どうすれば、そのような動きをしていくことができるようになるのでしょうか?

中心軸ができた状態

中心軸ができた状態とは、身体的中心軸と物理的重心軸が限りなく一致した状態のことを指します。
身体的中心軸と物理的重心軸の詳しい説明はこちら

この状態が、休止時も稼働時も維持できるのが「中心軸ができている人」です。
例えば、人類史上最速のスプリンターと呼ばれたウサイン・セント・レオ・ボルト選手の走りをYouTubeで確認していただければわかるのですが、ボルト選手は走行時にまったくブレることなく、中心軸を保ったまま走っています。

走行時、地面をける強い衝撃が全身にかかります。
その中で、軸が全くブレることがないというのは、実は、凄いことなのです。

稼働時の中心軸について

直立した状態で、片腕を真横で肩と水平な位置まで持ち上げたとします。
この状態を最もシンプルな図で表すと、図01のカタチになります。

図01

図01

この図01の縦棒と横棒が「木」のような固いものでできているとイメージしてください。
横棒のAの部分に下方向に向かって負荷を加えると、縦棒にBの方向に向けて力がかかります。そして、そのまま負荷を増やしていくと、図02のように、Cの位置から木は折れてしまうのです。

図02

図02

人体の場合、この縦棒に当たるのが背骨になります。
背骨は、木のように固いものではなく、竹のようにしなるため、実際には図03のようにCの位置で向かって右方向に折れ曲がってしまいます。
これが、軸がブレた状態で、こうなると土台が揺らいでいるので、Aの力に耐えることができなくなります。

図03

図03

Aの負荷に耐えるには、負荷がかかった瞬間に、腕がAの負荷を打ち消す方向(A’)に働くと同時に、背骨がCの位置から折れ曲がらないように支えるように張らく必要がある。AとCの部位が連動することで、Aの負荷に耐えることができるのです。

しかし、これは上半身の話で、この縦横棒を地面に刺して、Aに負荷をかけ、その負荷を増やしていくと、図04のようにDの方向に向かって力がかかり、縦横棒は倒れてしまいます。

図04

図04

この地面に当たるのが人間なら下半身(脚部)になります。
つまり、Aの負荷に耐えるには、負荷がかかった瞬間に、腕、体幹、脚のそれぞれ必要な部分が連動して働く必要があるのです。

ちなみに、腕(横棒)の位置により、Cの位置は変わります。
図05のように、腕を上げれば上げるほど、Cの位置は高くなっていくのです。
腕の角度が変わっても、その状態で腕に負荷がかかった時、その負荷を支えるのに必要な体幹、脚の部位が瞬時に連動して働くことで、中心軸がブレない状態になるのです。

図05

図05

稼働時の中心軸のカギ

腕にかかる負荷を例に説明してきましたが、例えば、ランナーが走る時でも同じです。
走行時、脚に負荷がかかった瞬間に、その負荷に対応する体幹部分が反応し、同時に腕がバランスを取るように連動して動くことで、中心軸がブレることなく走ることができるのです。

休止時に、身体的中心軸と物理的重心軸が限りなく一致させることはそれほど難しいことではありません。姿勢や体重のかけ方を意識するだけでも、中心軸を作り出すことはできます。

難しいのは、稼働時に中心軸を維持することです。
どんな競技でも、体を動かすことで、どこかに負荷がかかります。その負荷に対して、腕、体幹、脚のそれぞれの必要な部分が、瞬時に連動しないと中心軸が崩れてしまいます。

問題は、この腕、体幹、脚の三連動が意識下で行われていないこと。
例えば、先ほどの図を思い出していただきたいのですが、Aに負荷がかかったとき、それを支えるのに必要な体幹や脚の部位を意識して連動させることができるでしょうか。

できないと思います。
意識ができるとしたら、負荷のかかっているAの部分だけでしょう。
体幹と脚の必要な部分に関しては、無意識でコントロールしているのです(反射ではありません)

この「無意識での三連動」ができるようになるために、スポーツの練習では、基本動作の反復して行っています。
何度も繰り返して行うことで、腕、体幹、脚の「三連動」を瞬時に起こせる状態を、脳に記憶させているのです。

三連動がうまくできるようにするには、正しい姿勢で基本動作の反復を行っていくこと。
そのためには、日常生活から中心軸ができた状態をとれるようになることが大切になります。休止時に中心軸ができた状態を維持することができるようになれば、稼働時も中心軸を保った状態で反復練習をすることがしやすくなるからです。
普段の立ったとき、座ったときに崩れた姿勢になっていないか確認してみてください。

【追記】
アクシスメソッドは、頭部にアプローチし、神経のブロックを外すことで、その場で腕・体幹・脚の三連動ができる体にすることができます。
アクシスメソッドが「体の使い方が変わるメソッド」として、トップアスリートに高い評価を受けているのは、そのためです。
ご興味のある方は、一度、お近くのトレーナーのもとで体験をしてみてください。